忍者ブログ

What Color is The Midnight Sky ?

東京のはずれに住んでいます、自称「アマチュア天文家」 趣味の一つである「天体観測、写真、筆者の日常」を 日記風に不定期更新します。 ご興味ある方はお気軽にコメントください。

メタルロックでの修復について

自動車の設計でも無いので、こんな事書くのはどうかと思ったけど、
興味の有る方が多い様なので書かせて頂く。
今回行ったのは「メタルロックを使った(車の)部分補強」だと思う。
デルタのクラックが入った部分の修復を兼ねての作業をしたのだけど果たして有効なのか?と言う疑問が有るとの質問をされた。
私自身、結果は未だ出ていない実験段階なのでなんともだけど、考え方を書き連ねてみようと思う。
1:メタルロックは金属を接着する事が出来る画期的な接着剤である。
(普通の接着剤は金属を接着出来なかった)
2:私は溶接が出来ない(ロウつけはなんとかなるかな?程度)
3:クラックが何時入ったのか&原因不明
(ただし、多くのデルタに恒常的に現れるエラーの様だ)
4:修復方法は、溶接によるクラック潰しで、スポット溶接増しを追加する事が望ましい(3の理由から)とされている。
5:メタルロックは、おそらく構造接着剤と言われている物と同じと思われるが別品を使った事が無いので不明・・・CFRPとの相性が良いと書いてある。
6:メタルロックは別件で使用しているが電気溶接(スポット)より強固である。
(室内にある金属棚が良く壊れてしまい、スポット溶接で直していたのだが半年程で壊れていた。
第4の接着との評判を聞いて使って見た所、数年間経っても壊れなく成った)
7:メタルロックは接着材・・・樹脂であるからせん断方向の力に弱く、過度な熱(火)にも弱い
(失敗したら剥がせるのでやり直しが効く)
ここまでが前置き。
前回の作業をして、
8:クラックに充填したメタルロックは破断していなかった。
9:表面に張り付けた薄アルミ板は破れていた(原因不明だが元々トラップである)
(トラップと言うのは応力の逃げ場を意図的に作って置く事で、その名の通り応力に対する罠である=爆発ボルトと同じ)
10:9から、薄アルミ板では無く0.5mmのCFRP×2の積層に変更した。
(クラックパッチであるが補強としてもドライカーボンは有効だと考えた)
なんで0.5mmか?は手元に在った事とカッターナイフでカット可能な厚みである。
積層していけば強度を増やす事が可能(三本の矢の法則?ね)
11:長さを10cmの短冊にしたのは加工のし易さも一つだがトラップを設けるの事も出来るから
(再度トラップを仕掛けるもう一つの理由、別の場所「フロアー等」に問題が有るかもしれない為で、そうすると幾らクラック部分を補修&補強しても治らない)
12:モノコックフレームと言うのは「応力を受け止めると言うよりは受け流す」と、
私は考えている為、所謂「硬いフレーム」作りをするのとは別の考え方をしパッチをあてたに留めた。
※硬いフレームを目指す場合は、ロールケージ(スペースフレーム)&補強プレートを溶接し
強固なシェル構造にする必要が有る
(Gr.Aにおけるフレーム補強の考え方で、当時のカーグラ参照)
よく「緩いボディ」なんて言う人が居るが捻じれる事で力を逃がしているのだろう?から其れは変であるけど「硬い脚はボデイに悪い」と言うのも実情だと思われる。
この辺は「WW2の戦闘機を見たり、旅客機に乗ったりすると良くわかると思う、剛性翼と言うのだが翼端でのタワミは相当であるし、数十年も経つと機体表面の7000番アルミもシワシワになる)
モノコックに対しての鋼管スペースフレームの場合は上屋(ボディ)はFRPだったりして応力を受け持つ事が無いのだけど、モノコックはフレームでありボディでも有るから応力を分散出来る
結果、無駄が省け一石二鳥と言う訳。
レースでは増大したパワー(や過大な入力)を受け止めないとトラクションが抜けてしまうので
「一般道に於ける(ナンバー付き)とは使い方が違う」ので補強をする、だけど軽量化もしたいので、ロールバーを乗員保護だけでは無く補強としても使えればデッドウエイトが減る。
この考え方は、ホンダF1=RA271だっけ?が「重い12気筒を補強としても使っちゃお」が
有名である。
レース用に後からカスタムすれば補強=鉄板溶接となるのだろうけど、
メーカーで「設計段階から煮詰められれば補強は最小で良い」デッドウエイトが減る結果に繋がり、つまり「本当にメーカー製エボリューション」なんで有る。
ただし、デルタは基礎設計が1979年と一寸古いのでストラダーレであるナンバー付きの補強は
足りないとも言える(20年後のサス、タイヤ、パワーを受け止めなければ成らないので・・・EVOからはリヤに補強がプラスされている)まあ、これは余談・・・だがレースでは
リヤのグリップ確保が優先となるのも事実。
と言う事で、補強パッチに留める為の「長さ10cm×1mm」でもCFRPだから硬くて軽いっしょ?
デメリットは?
13:樹脂は吸湿性が有る
14:紫外線に弱い
等が有るので、最終的には表面に塗装をする等して養生も必要だと思われる。

拍手

PR

コメント

コメントする